チェーンソーなどのエンジンを動かす際、手動で紐を強く引っ張るとエンジンが始動するという場面を見たことがあると思います。 あの紐のことをスターターロープと呼びます。 スターターロープは、リコイルスターターと呼ばれるタイプのエンジンで使用されるもので、このエンジンは初期動力として人力が要求されるタイプのものです。 クランクシャフトに取り付けたプーリーという装置にスターターロープを巻き付け、始動のたびにスターターロープを引っ張りクランクシャフトに動きを与え、エンジンを始動させるものでチェーンソー以外にも競艇のボートなどもリコイルスターターが用いられているため、同様にスターターロープが必要となります。 セルモーターと違いバッテリーが必要無いため、軽量でメンテナンスも簡単、コストも安いとメリットがたくさんあるのです。 スターターロープは、エンジン始動のたびに引く必要のあるものですが、一度引っ張ると巻き込まれるのを防ぐために、ロープが抜けてしまいますのでその都度プーリーに巻き直す必要がありますが、チェンソーではワンウェイクラッチという方式を用いて、バネの力で自動的にロープを巻き直す機構が備わっています。 |
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スターターロープは、エンジン始動のたびに毎回強く引いて使う物ですから、必ず摩擦で切れてしまいます。
リコイルスターターの性質上これは絶対に避けることの出来ないものですから、そこは割り切るしかありません。
しかし、これらはロープの材質や太さによって、切れる頻度を減らすことも可能です。 昔はロープというと麻や木綿でしたが、近年では化学技術が進んだことでナイロンやポリエステルを始めとした化学繊維や合成繊維で出来たロープが増え、その強度や耐久性は格段に上がっています。 太さも使う機材に合わせて様々な種類が登場し、様々な種類のロープを手に入れることが出来るようになりました。 化学繊維や合成繊維のロープは、天然素材に比べて滑らかな手触りで摩擦抵抗が小さく、さらに耐熱性やショックに強いという特徴があります。 摩擦抵抗が少ないということは、紐に掛かる負担が減るということですし、耐熱性が高いということは摩擦熱に強いということ、ショックに強いということはエンジン始動の際の衝撃に強いということです。 化学繊維こそ、スターターロープに最適の素材であることは間違い無いのですが、しかしそういった素材で出来たロープであっても、長年使っていれば必ず切れてしまうのです。 |
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どんなに丈夫なスターターロープを選んだとしても、消耗品である以上は必ず切れてしまうものです。
では、もしお使いのチェーンソーのスターターロープが切れてしまったらどうすれば良いのでしょうか。 一番良いのは、自分で修理しようとはせず修理店へ持ち込むことです。 「ただロープを交換するだけだから、自分で出来るかも」と思うかもしれませんが、バネの組み込みや巻き直しなど、リコイルスターターの構造を熟知していないと難しい部分もあります。 リコイルスターターはエンジンの中では比較的単純な物ではありますが、バネが強い力で押し込まれていたり、スターターロープの巻き戻しといった作業が必要になりますので、思っているほど単純ではないのです。 バネやネジ、ゼンマイなどに被害が出れば、最悪リコイルスターター一式で交換しなくてはならない事態にもなりかねませんので、そういったリスクを冒して自分で交換するぐらいならば、修理店へ持ち込むのが最良というわけですです。 修理店によっては、ロープの交換に加えてエンジンの点検をしてくれる所もありますので、そういったサービスも利用出来ます。 ロープを切れてしまったら本体のメンテナンス時期と考えて、ロープ交換だけでなく全般的なメンテナンスも行うことで、長きに渡って使用することが出来るのです。 |
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