ミカンやリンゴ、ブドウなど。甘い果物はとかく繊細で、虫や病気に悩まされやすいもの。果物を栽培する場合において、そのため防除というものは必要不可欠になります。 それもただの防除ではいけません。果実を傷つけないように立ち回りつつ、一枚一枚の葉の裏までも消毒する、そういった繊細な作業を行わなければならないのです。適切な道具選びと、正しく道具を使いこなせる能力は必須です。 そのうえで、果樹園はある程度の広さがあることも厄介な条件ですね。果樹栽培における面積を考えると、農園で作業するような何十リットルという容量のタンクを使いたいところですが、果樹が生い茂る中で、そのような大型の機械を無動作に入れるわけにもいきません。 必要な水量を見ればきりがありませんが、適した水量といえば最低でも3L/min程度でしょうか。 果物の品質を守るため、動力噴霧器は背負い式のタイプを使用することになります。背負い式の噴霧器でカバーできる最低限の水量が、大体3L/minになります。 水量を意識しすぎて、あまり大きすぎる動噴を選ぶと快適に作業を行うことができなくなってしまいます。タンクの大きさ、重さとのバランスを考えて、必要な量よりも自分と果樹にとっての快適さを意識して適した動噴を選んでみましょう。 |
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動噴のスタンダードといえばこの形!エンジンセット動噴はこちら! 動噴を使ってやることといえばやっぱり消毒!農家さんやプロユーザーで一般的なのはこちらのエンジンセット動噴です! 除草や肥料散布、色々なことができるのが防除機械の魅力ですが、動噴のスタンダード、エンジンセット動噴を基準に商品をお選びください! |
果樹栽培での防除に必要な圧力を決めるのは、他の場所でもっとも優先されるような効率性ではありません。 広い農地での栽培、大きな動噴で一気に防除と行きたいところですが、大型の動噴の4Mpaというような勢いでは、病気や害虫から果実を守るどころが、その作業で傷つけてしまいます。果物にとって強すぎる水の圧力は、台風などと同じような難敵です。 果樹園での作業は、動きやすさもあって背負い式噴霧器が選択される傾向にあるのですが、圧力の方もそれに倣えば自然とふさわしい値のものを求めることができます。最大にして3.5Mpaというような背負い式噴霧器だと少し強力過ぎるかもしれませんが、調整ができてそれを自由自在に使いこなせるのなら問題ありません。背中に背負って作業する分小回りが利くので、遠くから勢いよく散布するのとは異なり、比較的繊細な対処をしやすいと思います。 効率よく薬剤を散布するには大きな圧力が必要ですが、果樹の場合は果物を落とさないように、傷まないようにという配慮も重要です。大は小を兼ねるとはいいますが、うっかり大きな力を出して成長を台無しにしては大変ですので、慣れないうちは小さなパワーのものでゆっくりと防除作業に勤しんでみてください。 |
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エンジンセット動噴といえばやっぱり水田!水田での作業は、防除服が必須です! 水田の散布では大水量を遠距離に散布することになりますので、防除服や防除メガネが必須アイテムです! これらを装備せず目や肌に農薬が付着した場合、炎症を起こしたり場合によっては視力の低下ということも考えられますので、必ず装備してください! |
果樹を育てるうえで欠かせない防除を行う動噴。とはいえその動噴を動力の大きさ重視で求めてしまうのは、おすすめできないことです。 動力の大きいものほど広い範囲で対応できる。野外でそれなりの広さで栽培する果樹なのだから、作業時間を減らし負担を減らすには大きな動力があったほうがいい。それは間違った考えではありませんが、見逃している点が一つ。そして見逃している果物の傷みやすさこそが、果樹栽培において何よりも重要視されるべき事項です。 電動式、充電式の噴霧器を使うべきとは言いません。小回りが利くという面ではいいかもしれませんが、外での作業で電気式では行き届かない問題もあるでしょう。ただもし住宅街の小さな場所で果樹を育てていて、大きな音を出せないというのなら、その時は有力な候補になります。 一般的な状況では、もっとも防除作業に適しているのは背負いタイプの噴霧器だといえます。排気量にして25cc等、持ち運びのできる範囲の動力の大きさの噴霧器が、小さくもなくむやみに周囲の果物に影響を与えない、条件を満たせる機械になります。 果樹園での作業は機械のパワーに頼らず、使用者の技術やノズルなどの細かいところで効率化をはかっていくのが、本来の正しいあり方なのです。 |
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