農機具の修理代金を抑えるために徹底したい、保管方法のお話

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まいどです!アグリズ店長のクリスです!

先日、1月とは思えないくらい暖かい日があったので久しぶりにバイクに乗ろうとガレージから引っ張り出して来ましたが、エンジンが掛からない!Σ(・∀・;)

セルは回るので一瞬点火系かと不安がよぎりましたが、結局原因はキャブレター内の燃料劣化でした。

最近のバイクはエンジンに燃料を届ける気化器が電子制御のFI(フューエルインジェクション)が殆どですが、旧式な愛車はガソリンエンジンの農機具と同じで気化器がキャブレターなんですよね。いつもは自宅近くで燃料コックをOFFにして自宅に着く頃にちょうどガス欠させて、キャブの燃料を使い切ってから保管しているのですが、前回キャブに燃料が入った状態で保管してしまってました。

幸い期間が短かったお陰でキャブレターの詰まりは発生していなかったので、キャブから燃料をドレーン(排出)してやればエンジンが掛かり事なきを得ました。

「え?いや、何の話やねん」とツッコミが飛んできそうですが、今回は農機具でも同じ事が起こりますよってお話です。

小型の耕運機や自走式の草刈機、運搬車、セット動噴など、4サイクルエンジン(大雑把に言うとガソリンで動くエンジン)を搭載した農機具の多くが、エンジンの燃焼室に燃料を送り込む装置に「フロート式キャブレター」と言う装置を使用しています。

このフロート式キャブレターにはフロートチャンバーというエンジンに送り込む燃料を一時的に貯めておく部家が付いているのですが、チャンバー内の燃料を抜き忘れて保管すると、少量のため短い期間ですぐに劣化してしまいます。

そうなればエンジンが掛からなくなり、さらにその状態で長期間放置しておくと劣化した燃料が変質し、キャブレター内部の燃料の通路を塞いでしまいます。もうこうなるとキャブレターを取り外しての分解清掃が必要な状態です。

勿論キャブレターの分解清掃となれば農機店でそれなりの工賃を掛けてのメンテナンスとなります。

なんだかんだと小難しい話が続きましたが、要するにキャブレターに燃料が入ったまま保管すると修理代金が嵩みますよ!ってことです。

そうならないために!行なうべきは燃料を抜いての保管です。

▲キャブレター外側に取り付けられたエアクリーナーに燃料抜き取りの注意文が掲載されている機種も。

保管時の燃料の抜き方について

無用な修理代金を抑えるために是非行なって頂きたいのが2周間以上保管する場合の燃料抜き取りです。

燃料タンクの燃料まで抜き取る必要はなく、キャブレターの内部に残った燃料を抜き取るだけなので簡単ですよ♪

簡単に書くと、

1、燃料コックをOFFにする(閉じる)

2、キャブレター下部のドレーンから燃料を排出する

この2ステップでOKです。

例えばひとつ上の画像の下の方に白くて丸い部品が付いているのが確認出来ると思います。このタイプのキャブだとこの白いポッチを引っ張るだけで燃料が排出されます。

さらにもう一つ上の画像では赤く○で囲んだ部分の下部にボルトが付いているのが見えますよね?これはドレーンボルトと言ってこのボルトを緩めて燃料を排出するタイプのキャブになります。

あとはキャブの下の方にに小さな+ネジが付いていて、それを緩めて排出するタイプの3種類が主流です。

燃料コックをOFFの状態でそれぞれキャブの排出口から燃料の流出が止まるまで燃料を出して貰えればOKです。(ボルトやネジのドレーンの場合は排出後にまた元の状態に締め付けを忘れないようご注意くださいね!)

キャブが何処にあるか分からない場合には燃料タンクから降りてきている燃料ホースを追っかけて行くとキャブに行き付きますよ!

「え~、いちいち抜き取るのは面倒くさい~」と感じられた方は、機械の使用後にエンジンを止めず、そのまま燃料コックをOFFにしてキャブの中に残った燃料を全て使い切ってしまう方法もあります。ただ、この方法はエンジン周辺の清掃が行き届いて居ないとオーバーヒートの原因になる場合もあるので日頃からこまめに清掃している方向けです。

 

いかがですか?

たったこれだけのことでキャブレターの分解清掃工賃が浮いちゃう上に、キャブの不調で使いたい時に機械が動かないイライラも解消されて気持ちよく機械が使えます!

いつもキャブに燃料が入った状態で保管されてらっしゃる方は是非お試しを~♪

 

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