
チェンソー(チェーンソー)の選び方ガイド、基本の「き」
10年以上チェンソー(チェーンソー)選びのアドバイスをしている日本最大級の農機具通販サイトのチェンソー(チェーンソー)のスペシャリストがチェンソー(チェーンソー)選びの基本をお伝えします!
チェンソー(チェーンソー)とは?基本的な知識
チェンソーとは?(クリックすると説明文が表示されます)
チェンソー(チェーンソー)は、ガソリンエンジンや電動モーターを動力源とし、チェーン状の刃を高速回転させて木材を切断するための機械です。手動のノコギリと比較すると、作業効率が格段に良く、短時間で木を切ることができます。
ただし、便利な反面、取り扱いには細心の注意が必要です。誤った使用方法は重大な事故につながる危険性もあります。そのため、使用前には取扱説明書をよく読み、適切な知識を持って操作することが不可欠です。チェンソー作業者という専門資格があるほど、安全への配慮が求められる機械なのです。
また、使用時には安全装備の着用が必須です。ヘルメット、防護メガネ、防振手袋、長袖の作業着、安全靴、耳栓など、適切な装備を整えて作業しましょう。
チェンソー(チェーンソー)の種類と用途
動力による分類

1. 電動チェンソー

- 特徴: 電源コードで接続して使用する
- メリット: 入手・使用が容易、家庭で使いやすい、排気ガスなし、騒音が少ない。チェンスピードが遅く比較的安全
- デメリット: コンセントが必要、電源コードが作業の妨げになることも。エンジン式と比較すると能力的に劣るものが多い
- 向いている場所: 自宅の庭、住宅地など、電源の確保が容易で静かさが求められる環境または排気ガスへの考慮が必要な環境下での使用。
2. 充電式チェンソー

- 特徴: 取り外し可能なバッテリーを電源とする
- メリット: 排気ガスなし、騒音が少ない。電動式と異なりコードレスで使いやすい
- デメリット: バッテリーの分だけ重くなりがち。長時間の連続作業では複数のバッテリーが必要になる。
- 向いている場所: 静かさが求められる環境かつ電源の確保が難しい場所での作業。 排気ガスへの考慮が必要な環境下での使用
3. エンジン式チェンソー

- 特徴: (混合)ガソリンエンジンで駆動、チェンソーの主流
- メリット: パワフル、耐久性が高い、どこでも使用可能
- デメリット: 管理や使用のハードルが若干高い。排気ガスと音の問題
- 向いている場所: 果樹園、自宅林、林業現場、大きな木の伐採など
形状による分類

1. トップハンドルタイプ
- 特徴: 本体上部と側面にハンドルがあり、コンパクト
- メリット: 小型で軽量、取り回し性能が高い。コンパクトなエンジンを搭載しているモデルが多く、初心者にも敷居が低い
- 向いている作業: 剪定、枝払い、小径木の伐採など
- 用途: 樹上作業、細かい作業
2. リアハンドルタイプ
- 特徴: 本体後方にハンドルがある一般的なタイプ
- メリット: 握りやすく姿勢を安定させやすい、幅広い作業に対応
- 向いている作業: 枝打ち、伐採、玉切り、薪作りなど
- 用途: 林業、大きな木の伐採
チェンソーでできること
チェンソーは主に木材の切断作業に使用されますが、用途は多岐にわたります。

- 家庭用途: 庭木の手入れ、日曜大工、丸太からのベンチやテーブル制作
- 農業現場: 果樹園でのリンゴや梨などの剪定作業
- 林業現場: 木の伐採、枝打ち作業
- 造園業: 庭園の手入れや樹木の管理
- 特殊用途: チェンソーアート(丸太からオブジェや置物を彫り出す)
家庭用としては、重量4kg前後、ガイドバーの長さ30~35cmほどの製品が人気です。価格帯は5万円前後、排気量は35cc未満のものが主流となっています。静かな環境では、電動モーター式を選ぶと周囲への騒音を抑えられます。
チェンソー選びで大切なポイント

1. 用途を明確にする
チェンソーを選ぶ際、最も重要なのは「何に使うか」を明確にすることです。ただなんとなく「ノコギリが面倒だから」という理由では、適切な選択ができません。
チェンソー=より便利な自動ノコギリというわけではありません。太く硬い木の枝や幹を切断するならチェンソーが適していますが、細い枝の切断には鋏やノコギリの方が使いやすい場合も多いです。細すぎる枝は、しなってチェンソーの刃から逃げてしまうため、うまく切れないばかりか事故の原因にもなります。
チェンソーに向いている作業:
- 太い木の枝や幹の切断
- 大量の木材処理
- ノコギリでは難しい硬い木の処理
2. 使いやすいサイズ・重量を選ぶ
自分にとって扱いやすいサイズのチェンソーを選ぶことが重要です。大型のチェンソーはパワーがありますが、その分重量もありますので取り回しに苦労する場合もあります。チェンソーは扱いにコツが必要な場合も多く、ある程度信頼できるメーカーの製品の方が安心して使う事が出来ます。
実際に手に取って、以下の点を確認しましょう。
- 著しく重すぎないか
- 持ちやすいか
- 運びやすいか

3. メンテナンスのしやすさ
見落とされがちですが、メンテナンスのしやすさも重要なポイントです。チェンソーは切断時に出るくずや樹皮が様々な場所に付着しますので、定期的な掃除が必要になります。特にエンジン式の場合は、エアクリーナーなど内部部品の清掃も定期的に行う必要がある為、部品の取り外しやすさなど、メンテナンスのしやすい構造になっているかを確認しましょう。
4. 信頼できるメーカーを選ぶ
チェンソーは危険を伴う道具であるため、安全性を考慮して信頼できるメーカーの製品を選ぶことをおすすめします。プロの厳しいニーズに応えてきた実績のあるメーカーの製品なら、一般的な使用では安心して使用できるでしょう。
重量の重要性 – 軽さが作業効率を左右する
チェンソー選びで見落とされがちなのが「重量」の問題です。特に長時間作業を行う場合、チェンソーの重さは疲労度に大きく影響します。
なぜ軽さが重要か

- 継続的な保持: チェンソーは作業中、常に両手で保持し続ける必要があります
- 腕への負担: 他の農機具(草刈機や動噴など)と違い、チェンソーは腕の力だけで支える必要があります
- 疲労軽減: わずか100gの重量差でも、長時間作業では疲労度に大きな差が出ます
業務で使用する農家の方にとって、作業時間は限られています。果樹の剪定作業は適期が決まっており、効率よく作業を進める必要があります。軽量なチェンソーを選ぶことで、作業効率の向上と疲労軽減が期待できます。
チェンソー1万円台のチェンソーと10万円以上のチェンソーの違い
価格帯 | 1万円台のチェンソー | 10万円以上のチェンソー |
---|---|---|
主な種類 | 電動式がほとんど | 2サイクルエンジン式 |
メリット | • 排気ガスがない • 低騒音 • 軽量 • 操作が簡単 • メンテナンスが少ない • 維持費が安い |
• 耐久性が高い(金属部品を多用) • 電源コードが不要 • パワフル(太い立ち木も切断可能) • メーカーのアフターサービスが充実 • 修理対応が良い |
デメリット | • 電源コードが必要 • パワー不足 • モーターに負荷がかかりやすい • 作業時間が制限される |
• 初期投資が高い • メンテナンスが必要 |
向いている用途 | 年に数回、細い立ち木を切る程度の家庭用 | プロの現場、頻繁な使用、太い木の伐採 |
まとめ – あなたに最適なチェンソーを見つけるために
チェンソーの選び方は、用途や頻度、作業環境によって大きく変わります。農家の方が選ぶ際のポイントは、こちらです。
- 用途の明確化: まず何のために使うのかを明確にする
- 適切な動力源: 作業環境に合わせて電動式かエンジン式かを選ぶ
- 形状の選択: 作業内容に合わせてトップハンドルかリアハンドルかを決める
- 軽さの重視: 長時間作業を考慮して、できるだけ軽量なモデルを選ぶ
- 信頼性: 安全性を考慮して、実績のあるメーカーから選ぶ
- メンテナンス性: 掃除や部品交換のしやすさを確認する
- 価格と品質のバランス: 用途に応じた適切な価格帯の製品を選ぶ
プロとして農業に従事する方は、多少高価でも耐久性とパワーのあるエンジン式を選ぶことをおすすめします。特に果樹農家の方は、剪定作業に適したサイズと重量のモデルを選びましょう。
チェンソーは適切に選べば長く使える頼もしい道具です。この記事を参考に、あなたの作業に最適なチェンソーを見つけてください。
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